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こころとからだのしくみ:介護に必要な解剖生理の基礎

こころとからだのしくみ(こころとからだのしくみ)· 教材

こころとからだのしくみ · 更新日 2026年10月30日

こころとからだのしくみの領域は基礎科学の領域です。脳・神経・筋肉・臓器がどのように働き、その仕組みの変化がケアにどう影響するかです。特に頻出なのは、嚥下の段階の順序、フレイル・サルコペニア・ロコモの違い、自律神経の働きです。

目次

脳・神経・自律神経

大脳は、運動と人格を担う前頭葉、聴覚と言語を担う側頭葉、感覚を担う頭頂葉、視覚を担う後頭葉に分かれます。脳幹は呼吸や心拍など生命維持の機能を調節し、小脳は平衡と協調運動を保ちます。

自律神経は意識とは無関係に働き、互いに反対の2方向に作用します。交感神経は活動や緊張のときに身体を活性化させ(心拍数の増加、血圧の上昇)、副交感神経は休息と消化のときに優位となります(心拍は穏やかになり、腸が活発に動きます)。両者のバランスはストレスや加齢で崩れます。

嚥下の5段階

嚥下は5つの段階を順に進みます。先行期(見たり匂いを嗅いだりして食べ物を認識する)、準備期(咀嚼し、舌と唾液で食塊を形成する)、口腔期(舌が食塊を咽頭へ送る)、咽頭期(嚥下反射により気道が閉じ、食道が開く)、食道期(蠕動運動で食塊が胃に運ばれる)です。

高齢者に最も多い障害は咽頭期に起こります。嚥下反射と咳反射が弱まり、食べ物が気道に入ってしまう誤嚥が生じます。そのため、食事中の上体を起こした姿勢、適切なペース、食前・食後の口腔ケアが、誤嚥性肺炎予防の要となります。

フレイル・サルコペニア・ロコモティブシンドローム

高齢者の機能低下を表す3つの用語を区別しましょう。フレイルは、身体面・精神面・社会面にわたる全般的な虚弱であり、介入により改善が可能です。サルコペニアは筋肉量と筋力の低下を特に対象とします。ロコモティブシンドローム(ロコモ)は、骨・関節・筋肉・神経といった運動器の障害であり、要介護のリスクを高めます。

3つは互いに関連し、悪循環を形成します。筋力が弱まる→活動量が減る→食欲と社会的交流が減る→虚弱が進行する、という流れです。介入は、運動、十分なたんぱく質の摂取、社会参加の組み合わせです。

恒常性:体温・水分・血糖・免疫

身体は、神経とホルモンの協働により内部環境の安定(ホメオスタシス・恒常性)を保ちます。体温は約36〜37度に保たれ、水分と塩分は腎臓が調節し、血糖は膵臓ランゲルハンス島β細胞からのインスリン(血糖を下げる)とグルカゴン(血糖を上げる)によって調節されます。

免疫系は病原体から身体を守ります。高齢者では免疫応答が弱まるため(免疫老化)、感染症が起こりやすくなり、発熱が出ないこともあり、回復も遅くなります。よく出題される他のホルモンに、代謝を調節する甲状腺ホルモンと、血液中のカルシウムを調節する副甲状腺ホルモンがあります。

重要用語

自律神経自律神経:交感神経と副交感神経
交感神経交感神経:活動と警戒のモード
副交感神経副交感神経:休息と消化のモード
嚥下嚥下:5つの段階で進みます
誤嚥誤嚥:食べ物が気道に入ること
フレイル高齢者の全般的な虚弱、改善の可能性があります
ロコモティブシンドローム運動器の障害、要介護リスクが高まります
ホメオスタシス恒常性:内部環境の安定
インスリン膵臓から分泌され、血糖を下げるホルモン

試験によく出るポイント

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